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アメリカの不良娘・ベッキー VOL. 12

フライト訓練の内容はこちらを参考にして欲しい。

フライトが終わった。上々の出来。よかった〜。

フライトが終わって、リビングに戻り今日のフライトの反省をしながらも、今日のランチは何にしようかと思案していると、遠くから近づいてくるけたたましい爆音に気がついた。

目をこらしてその爆音の方へ目をやると、『ゲッ! 昨日の暴走族連中だ!』

20台ものチョッパーでこちらへ向かってくる。リビングにいた他の連中も爆音のする方を見て『何だ? 何だ?』と騒いでいる。

僕は仕方なくトレーラーハウスのパティオ(米国ではベランダのことをパティオと言う)へ出て、暴走族を迎えた。

『ハイ、ボン』、『ランチを食べに行くから誘いに来た』

ここは早く彼らを空港の外へ連れ出さないと、理事長に見つかる。小うるさい理事長のことだから大問題に発展しかねない。

『ハイ、サンキュウ−、今行くよ。』

『トホホホ。』『ここから彼らを離すには、ついていくしかないな』

結局彼らのチョッパーに乗せてもらってランチに向かった。

爆音を轟かせてチョッパーが向かったのはピザ屋。

そこには例のスティーブ・マックイーン似のボスと、なんとベッキーが待っていた。スターも一緒だった。

彼らはもう始めていた。大きなピザ(直径60cmくらい)とビールのピッチャー。
昼間から酒!! 参りました。

皆は雄叫びを上げながらビールで何回も乾杯を繰り返し楽しそう。

僕はこわばった笑顔を元が戻すことが出来ずに乾杯に付き合う。

と、始まった。マリファナである。この連中にはマリファナがステータスであるかのように思える。

僕はそれを断り、小さくなって『なんてこったい、どうしてこういうことになっちまったんだ』とブツブツ独り言。

親分が僕に話しかけてきた。

『ボン、今日の集まりは何でか分かるか?』

『わかりません(泣)』

『ベッキーがディヴォースしたのさ』『ボン、喜べ』
親分が『ベッキーはお前に首ったけなのさ』

『は〜……』

ディヴォースってどういう意味だ? ジーパンのポケットから辞書をだし、親分に訊いた、『ディヴォースってスペルはどう書くの?』

『なに〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!! 離婚????????』

 

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アメリカの不良娘・ベッキー VOL. 11

けたたましい爆音で目が覚めた。ジョン達がバイクにエンジンを掛けて出発する所だった。

バドワイザーの缶をを握ったまま床に突っ伏して寝ていた僕は、気だるさで重くなった身体を起こし外へ出た。

『グッドモーニング!ボン!』ひげ面連中から挨拶をもらう。

僕も『グッドモーニング』『ベッキーは?』

『まだ寝ているよ、俺たちは帰るから、またな。ボン』

凄い爆音を残して20数台のバイクが去って行った。

部屋へ戻り見渡すと、昨日の宴の後は綺麗に片付いていた。

ベッキーにそのことを尋ねたら、連中が片付けてくれたという。

やつら、やるな〜と感心しながら何気なく時計を見ると11時!!

やばい!今日はフライト試験前の仕上げフライト訓練の日。なんと緊張感の無い俺よ。情けなくなる。

フライトは午後からだからまだ間に合う。

ベッキーに挨拶をして車に飛び乗り寮へひた走った。

寮についた。皆はリビングにいた。心なしか目が冷たい。

『お早うございます。』

『おはよう』とみんな。….

ニヤニヤしながら斉さんが近づいてきて肘で僕をこついた。『やるな〜』とまたニヤニヤ。
斉さんには後で昨日のことを報告しよう。しかし今は今日のフライトの予習を大急ぎで片付けないとまずい。

部屋に入り、マニュアルとノートを開いて手順をたたき込む。今日は仕上げなので一通りのマニューバをやらされる。
兎に角時間まで神経を集中して没頭した。

不思議なことにしこたま飲んだビールの後遺症がない。頭は冴えに冴えている。これはいける。
(後に判明するのだが、これがマリファナの影響なのである。マリファナを吸った後はこうなる)

時間だ。フライトバッグの中身を確認してフライト前のブリーフィング室へ向かう。もう教官は到着してコーヒーを飲んでいた。

さあ、フライトだ!

 

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アメリカの不良娘・ベッキー VOL. 10

やばい 見つかってしまった…..

『ヘイ、ボーイ。カムヒア』。

よ、よ、呼ばれた。ゆっくり振り向きつつ人差し指で自分の顔を指しながら。

『ぼ、ぼ。僕?』

『そう、お前。』『こっちへ来な。』

『は、はい。』とびびりながらゆっくりその男の前へ。他の男連中が数人その男の周りにもいた。
テーブルには既に料理が並んでいた。

『お前名前なんて言うんだ? おれはジョンだ。』とスティーヴ・マックイーン似の男が話しかけてくる。

びびりながら『ボンです。』

『ボン。お前日本人らしいな、おれに箸の使い方を教えろ。』みると箸を使って料理をつかもうとしているのだが、基本的な使い方では無いので悪戦苦闘している。

で。『これはこうもって、これがあーで、こーして…』と僕の持つありったけの神経を使って、天皇陛下に説明するように懇切丁寧にお教えした。

と、使えるようになった。

するとジョンは急に雄叫びを上げた。僕はびっくりして頭が天井につくかとおもうくらい垂直に飛び上がった。

ジョンが他の連中に向かって、箸を高々と上げた。と、他のひげ面の連中も一斉に雄叫びを上げた。

この隙に逃げだそうと忍び足でゆっくりUターンをしたら、またジョンに呼び止められた。

『こっちへ来て座れ。おい、そこの!ボンのために椅子を空けろ!』

こわ〜〜〜。

空けられた椅子に着くと、ジョンがおもむろに右手を左胸のポケットに突っ込んだ。

ピストルか? おいらはここで死ぬのか? 親切にしただろう! アーメン。

するとジョンは左胸のポケットから、紙に巻いたタバコを取り出し、二本の指でタバコの端をつまみながら、口の中に入れてぺろぺろとなめだした。
その後おもむろに火を付けた。

『吸え!』『は、は、はい』。
ジョンがはき出す煙を見ながら見よう見まねで吸ってみた。『マリファナである』。

しばらくすると効いてきた。マリファナにやられた僕は頭がくらくらしてきて、自然に笑顔になっていた。

するとジョンが近づいてきて僕と肩を組み、『フレンド』、とひげ面連中に呼びかけた。

またまた、雄叫び合戦。はっきりいって大男の雄叫びは五月蠅いが、なんと自分も雄叫びを上げていた。

ベッキーがディナーの料理を運びながら『ボン、良かったわね、これでかれらに認められたのよ、同士よ』。

嬉しかった! というのはマリファナのせいである。はっきりいってもうどうでも良かった。

ドゥービーブラザーズの音楽を大音量で鳴らして、しこたまビールを飲んで、ひげ面野郎と楽しんだ。

その後起きる僕の人生を狂わす大事件の始まりであった。

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アメリカの不良娘・ベッキー VOL. 9

僕はあわてて、『Becky, what’s happening today?』とBeckyの言葉に割り込んだ。

Beckyはうまく話題を変えて、『I came here to see you, Bon. I have to reply about your Love letter.(ボンに会いに来たのよ。昨日のラブレターに返事しなきゃね。)』

あわわわわわ、(いかん!やばい展開になった、こうなったら仕方が無い。正攻法でいくか。と腹をくくった。)

ありがたいことに、英語な達者なインポの坪井さんは部屋に篭もっていたので聞かれていない。
斉さんを初めとする他の連中は英語が得意で無いので僕は賭に出た。

『Becky, why don’t you talk outside with me a little while?(ベッキー、ちょっと外で話さない?』
『Sure.(いいわよ)』とBecky。

横目でみんなを確認すると、何事も無かったように本を読んだり、コーヒーを飲んだりしている。(よし!!!! )

昨日のラブレターの件は忘れて貰おうと『ベッキー、ラブレターの件なんだけどさー』と僕から切り出した。なんせあんな大男が旦那なんてやばいぜよ。

とベッキーが途中から『ボン、昨日はありがとう、とっても嬉しいわ。旦那は行きずりの女をレイプして監獄に入っていてあと10年はでてこれないから、旦那のことは気にしないでいつでも遊びに来てね。』

(なぬ!レイプ! 監獄! 10年!)(恐ろしくなったが、ホットしたのも事実)

ベッキーが『そうそう、今日ディナーを作るから遊びに来てね、待ってるわ。』

(げっ、急に来た!)『う〜ん、そ、そ、そうだね』、ガビーン心にも無いことを言ってしまった。

『じゃあね〜、待ってるわ。』とベッキーが帰っていった。

返事をしたからには行かねば(変な所で真面目な僕の性格を恨んだ)、さて、なんと言って寮を抜け出すか。車も要るし。
これまた、どうするかな〜としばし悩んで…..やっぱり正攻法に決めた。

夕刻、みんなに『車使わせてー、ちょっとベッキーの所に行ってくる。』

すんなりと車を手に入れた。(でも、怪しんでるだろーなー)

30分ほど車を走らせてベッキーのアパートの駐車場へ到着、と、広い駐車場の周りにチョッパーがずらり。
『?????????』『なんだろう、なにかあったのかな?』

と不思議に思いながらベッキーのアパートの玄関をノック、中からベッキーが『Come in!』。

玄関の扉を開けた僕は凍り付いた。

部屋の中には野郎が20人くらいいて、そいつらはみな大男。頭にはバンダナを巻き、古びたジージャンとジーパン、袖をちぎって太い腕をだしている連中も居る。
ほとんどの連中が髭をはやして。

僕はUターンをして帰ろうとした。が!一人の男に呼び止められた 万事休す。

 

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アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 8

結局その日は、これからの僕の方向性を見いだせるようなアドバイスを斉さんから貰う事は出来なかった。

と言うのも 斉さんは、あれからずっと笑いっぱなしだったから。

後から聞いたんだけど、ベッキーの家に行ってみんなでブッ飛んだときに 斉さんはこっそり葉っぱを持ち帰ったんだそうな。それを独りで楽しんでいるところへ 僕が相談に行ったと言う訳で、だから彼は笑いっぱなしだったのです。

結局僕は悶々としながらベッドに入り、眠りについたが、赤鬼のような大男に追いかけ回され、最後は捕まって頭からバリバリ喰われるという恐ろしい夢にうなされながら朝を迎えた。

今朝は午前中にフライトがあるので、何か食っておかないと集中力が続かない。

ということで、朝食にキッチンで立ったまま、ご飯に生卵と醤油をぶっかけて食べていた。 と、例の見慣れた赤いトラックが空港のゲートからこちらへ向かってくるのが見えた。

ベッキーだ!! やばい!(なぜやばいのか? それはみんなに昨日のことがバレルからか? それとも昨日の夢が現実になるからか?)

冷や汗をかきながらベッキーを迎える。

その日はスターも一緒に来ていた。 そう、ヒッチハイクの時 ベッキーと一緒にいた黒髪の女の子だ。

背が小さいのだけれど エキゾチックで勝ち気な感じの女の子。

実は この女の子に 九州工大のポンが一目惚れ。(この後暫くしてから聞いたのだけどね。)

みんなが
「Good morning! Becky!, Star!」

「Good mornig, Guys! みんな、おっはよ~!」

「 Hi! Bon. What are you doin’? ボン なにしてるの?」

「Having breakfast. 朝飯」

「What are you eating? 何食べてるの?」

「Rice and egg ご飯と卵」

「Where is egg? どこに卵があるのよ?」

「Putting on rice. ご飯にかけてるんだよ」

「Haaaah? は~~~っ?」

「Raw egg on the rice? 生卵をご飯にかけたの?」 「Yak!! まずそ~!!」

アメリカでは生卵を食べる習慣が無いのかな~ なんて考えながら 生卵かけご飯をかき込んで朝食をフィニッシュした。

ベッキーが突然、

「Bon, why did you leave my house before finishing dinner last night? ボン、何で昨日帰っちゃったの?」

あわわわわ…..

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アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 7

トレーラーハウスへ向けて車を走らせながら 僕は一生懸命 言い訳を考えていた。

だけれども さっきのベッキーの

『Oh, it’s my husband………..』

といったのが頭にこびりついて離れないので 結局言い訳を思いつかずにレーラーハウスに到着してしまった。

『ちょっと煙草を買いに行ってくる』

といって出てから すでに2時間くらい経っていた。(汗)

『え~い! ままよ!』

『ただいま~』と何食わぬ顔でトレーラーハウスに入っていったら、もう全員それぞれの部屋に篭もっていて、リビングには誰もいなかった。

僕と違って皆さん勉強熱心なんです。(笑)
しかしこのもやもやとした気持ちを何とかせんと、今日寝られないな~と思いながら 斉さんの部屋のドアをノックした。

『お~。どうぞ~。』

『お~。ボンか。どうした?』
と笑顔で斉さん。 こういうときの斉さんの笑顔にはとっても救われる。

斉さんは新宿の歌舞伎町にスナックを2件も持っているらしい。
沖縄から立身出世を夢見て裸一貫で東京へ乗り込み、今のポジションを掴んだんだそうな。

だからとっても頼りになるお兄さんて感じです。(毛深いけど)

今まで一度も怒ったところ見たことないし。冒険大好きって感じで、好奇心旺盛の僕にいつもつきあってくれてます。

『実はね。…. 』 かくかくしかじか…

インポの坪井さんとの一件、ベッキーの旦那の件、ラブレターの件やらを話した。

斉さんは僕の話を聞きながら

『ひっひっひっ』 とか 『かっかっかっ』 とか腹をかかえて笑い転げていた。

こちとら真剣なんですぜ! おっさん!

『ま~、とりあえず目上の先輩を立ててあげたんだから、よし! 感心感心。』

『インポの男を立ててあげたんだから、感謝されんじゃね~の?』 (笑) 『けっけっけっ』(笑)

って 独りで受けてます。

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アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 6

急にそわそわし出した僕を見て ベッキーが

「 What’s happening?  (どうしたの?)」

どうもこうも 旦那が帰ってきたらまずいだろ~…

「 What time is your husband coming back? (おまえの旦那、いつ帰ってくんの?) 」

回らない頭を振り回して英作文した言葉をなんとか搾り出す。

「 He is not coming back today, he is in jail right now.  (帰ってこないわよ。 彼、いまジェイルの中にいるのよ。)」

今日は戻らないことは分かった…ふ~~ぅっ…(とりあえず ホッと一息)

ところで jail (ジェイル)?ってなんじゃ~?

と僕はいつもジーパンの尻ポケットに入れてある三省堂の小型の辞書を取り出して

How do you spell  ‘Jail’ ?
(ジェイルのスペル教えて…)(このフレーズは覚えておくととても便利)

え~っと、 スペルを聴いて辞書を引くと

『はぁ~~~っ???』   『刑務所!!!!』  『なぬぅ~~~?』

またびっくりしてしまった。

「What did he do? (なにしたの?) 」と僕。

ベッキーが答える。

「婦女暴行よ 3人も犯しちゃったんだから… まったくもう!! 」

な・な・な・なに~~~ぃぃぃ?! まじっすか?

今日は本当にびっくりのしっぱなしである。

それで暫く刑務所にいなきゃいけないの  とベッキーは笑いながら答えたが

もう飯どころではない。

と、!! タバコを買いに行ってくるとトレーラー・ハウスを出てきたことを思い出してしまった。

ダブルパンチを受けた僕は慌てて立ち上がり、ベッキーに

また来るね ごちそうさま!!

といって 僕は走ってベッキーのアパートを飛び出した。

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アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 5

『ちょっと煙草を買いに行ってくるから車使うね~』

とみんなに声を掛け、その後ドキドキしながら車に乗り込んだ僕は一路ベッキーのアパートへ。

運転中もベッキーに再会後の第一声を、何度も何度も口に出して反復練習。

『Hi, Becky. Please read tnis.

頭の中の僕はハンフリー・ボガード。

『ヨ~! ベッキーちゃんよ、こいつを読んどいて くんな』

なんてね。

しかし、格好をつけている癖に実はとっても臆病者で、たったそれだけのフレーズをお経をあげる坊さんのように何十回と無く繰り返した。

その頃から待つことが出来ない性格の僕は手紙を直接手渡すことしか考えていなかった。

向こうから来るのをまった

車で40分も走るとベッキーのアパートへ到着。

『ウッ! ベッキーの車がある…』

それだけで俺の心臓は口から飛び出しそうになった。

車を一旦アパートの手前で止めて深呼吸。

意を決して イザ アパートへ。

ノックを2回。

『Who is it?(だ~れ?)』とベッキーの声。

『It’s Bon.(ボンだよ)』

僕は顔立ちがボンボンみたいだからとニックネームはBonと呼ばれていた。

命名者はインポの坪井さん。(今思うと、世間知らずという意味で命名したのかも…)

『Come inside.(はいって)』とベッキー

玄関のドアを開け中に入るとベッキーは夕飯の支度をしていた。

マッシュド・ポテトを作っている様子。

『What’s happening?(どうしたの?)』

『P_P_P_P, Please read this.』吃(ども)りながらも何十回と練習したフレーズをなんとか、やっとの事で口から押し出す。

『What is that?

『Love letter …..

し、し、しまった!!!

昨夜この手紙を書いている最中に 一人でラブレターだな~なんて思ってニタニタとほくそ笑んでいたので、それがつい口から出てしまった。

『Oh Yeah?』ベッキーはにっこりと微笑みながら僕の手書きの手紙を俺の震える手から取り上げて読み始めた。

『Any Time!』と手紙を読み終えたベッキーは僕を上目遣いで見直す。

『OK?』と僕。

『Sure.

『Why don’t you having dinner with me?』とベッキー。

た・た・食べたい!! その後 いいことがあるかも知れないし…

頭に血がのぼせた僕は『Yes!』と言ってしまった。

「やった!! ついに金髪と二人っきりで晩飯じゃ~~~」

僕はすっかりのぼせ上がり、訓練仲間の連中に、ちょっと煙草を買いに行くと出てきたことを全く忘れていた。

カウチに座り 金髪ベッキーの立ち振る舞いをボーッと眺めていると 先日大音量で鳴らしたSANSUIのステレオのスピーカーの上にちょこんと写真立てが置いてあるのに気がついた。

カウチから立ち上がり、その写真を見るとベッキーが大男と二人で写っていた。

ベッキーの身長は見た感じ165cm。 そのベッキーが男の肩ぐらいまでしかないから男は2m位はあるんじゃないか?

『デッケ~!!』 僕は思わず日本語でつぶやいた。

それに気づいたベッキーが

『Oh, it’s my husband………..』 後の方は聞き取れなかった。

『ハ・ハ・ハズバンド~~~???』

『こいつが、この大男が旦那? 結婚しているということか~、ゲゲゲゲゲ~』

『ま・ま・まずい!! 僕 今 完璧に間男じゃん! この大男が帰ってきたら殺されるかも!! うぅぅぅ~、まだ死にたくね~…』

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アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 4

ベッキーとインポの坪井さんが帰ってきた。

もう午後10時を回っていた。

ベッキーはとても機嫌がよさそうに見えた。

「やったのか?」

俺の心にまとわりつく不安。

ベッキーが帰った後 俺は恐る恐る坪井さんに尋ねた。

「どうでした?」

「ボーリング行って、その後ピザ食べて、ビール飲んで帰ってきた。」

「へ?それだけ?」

ボーリング
「うん、それだけ。」

「そ、そ、そうか!やった! 次は僕の番だ!」

義理を果たした俺は 心の中で密かに叫んだ。

「作戦や、作戦を立てなあかん。」「う~~~ん。」

今までまともなデートを経験していない俺は悩んでしまった。

しかも相手は金髪。

「そうや!手紙作戦や」

昔 小学生の時 弁論大会に出てたし、作文はできるはず。

ということでラブレターを徹夜で書いた。

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アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 3

ベッキーが自慢のステレオセットで、「天国への階段」のレコードを大音量でかけた。

高音がこちらへ飛んでくる。

以下、割愛(表現が刺激的すぎるので自主規制)

…….
…….
…….
…….
…….
…….
…….
…….
…….

坪井さんが 「そろそろ帰ろうか」とみんなを促した。

ベッキーに礼を言って CLEARLAKE OAKSを後にした。

その車中、まだ余韻が残る葉っぱの話と、ベッキーとスターの話で持ちきり。 数時間前まで、どちらかというと大人しめで、Written Written (筆記試験、筆記試験)と試験のことしか頭になかった連中が、もう水を得た魚のように、みんなしゃげるしゃべる。

そんな喧噪の中、僕は「ベッキーを俺の彼女にしてやる」と密かに心に誓ったのであった。

翌日 トレーラーハウスでフライト訓練の順番を待つ間、昨日の出来事を俺と坪井さんとで話していたら、

坪井さんが急に

「実は俺、インポなんだよね」

「トル コ(今のソープランド)へ行っても 立たないもんだから いつも女の子の肩をもんで帰ってくるんだ・・・」

「でも、金髪とだったら 立つかもしれん」
(葉っぱもあるし….)

「エ~ッ!!? そんな~~・・・」、と俺は口にも 顔にも出せなかった。

「そうですか、立つといいですね。デート申し込んだらどうですか?」

心にもないことが 口から出てしまっていた。

「そうやな、ボーリングにでも誘うかな?」

「いいですね~、そうしたらいいですよ。」

なんて話していると、アメ車特有の太い排気音が近づいてきた。

ベッキーの車

 

窓の外に目をやると、ベッキーのアパートの前においてあった赤いトラックが近づいてくる。

ベッキーだ!

前話へ 最初へ 続く

 

アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 2

それは、

『マリファナ』を経験すること。

『Becky, do you have Marijuana? 』(ベッキー、マリファナ持ってる?)
(因みにマリファナは「マリワーナ」と発音する。)

『Yeah, do you wanna smoke?』(うん、吸う?)
以下日本語表記

『やろう、やろう』と僕。
『いいわよ。じゃあ、アパート寄ってく?』

『よし!』と心の中でガッツポーズの僕。

以下、割愛(表現が刺激的すぎるので自主規制)

…….
…….
Marijuana
…….
…….

Beckyが自慢げにSansuiのステレオセットを指さして、「サンスイ Made In Japan !!」と言い出して

突然 ロック(今で言うヘビメタ)をかけた。

またまたドッヒェ~つ!

前話へ 最初へ 続く

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アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 1

昔話を公開します。

笑ってやって下さい。

全て事実ですが もう時効です(^^;)

と言うことで

始めますね。
アメリカの不良娘・ベッキー Vol. 1

自家用操縦士の免許取得のためにアメリカ生活を始めた2ヶ月目、サンフランシスコの衛生都市、HAYWARD(ヘイワード)からワインで有名なNAPA(ナパ)より更に北へ約50マイルの田舎町CLEARLAKE PEARCE(クリアレイク・ピアス)へ引っ越して来て4日目の事だった。

フライト訓練の終了後、昨日買ってきたプリモスのワゴン(中古)に訓練仲間数人でワイワイいいながら乗り合って、ガソリンを入れに行ったときの帰り道、その出来事は起きた。

 

中古で買ったプリモス
中古で買ったプリモス

 

ふと見ると金髪のスタイルの良い二十歳位の女の子とちょっと背の低い黒髪の女の子がヒッチハイクをしていたのだ。

思わず咄嗟に『止まれ~!!』と叫んでいた。

僕はその時、運悪くハンドルを握っていなかったのだ。

びっくりした運転手役の「管制官泣かせの 斉(せい)さん」は訳も分からず急ブレーキ。
(何故 斉さんが『管制官泣かせ』なのかは 1話を使って詳しく説明するつもり)
僕は左側の窓を開け、道路を挟んで反対側の女の子に

「Where are you goin ?(どこ行くの?)」

と声を張り上げた。
女の子達はうれしそうな声で、

「CLEARLAKE OAKS(クリアレイク・オークス) !!」

と返してきた。

「CLEARLAKE OAKS ??? どこだ~?」 ・・・ まあいい、とりあえず乗っけよう。
「斉さん、Uターン、お願いします。」

ちらっと女の子を見て「オッケー、あいつらやな。」

斉さんと僕はこれだけで通じ合えた。他の野郎どもは何が起こっているのかわかっていない様だ。
(僕)  「Hi! どこへいくんだって?もう一度言ってよ」

(女の子)「 H~i . CLEARLAKE OAKSよ、この湖の反対側。」

(僕)  「了解。乗りなよ、送ってってあげるよ。」

(女の子)「ラッキー!」
ということでこの女の子達をまだ探検が済んでいない町、湖の反対側のCLEARLAKE OAKSへ送っていくことになった。
僕たちの住む寮替わりのトレーラーハウスとは反対方向、たぶんその町までは車で30分はかかるだろう。

本当は 帰って今日のフライトの復習と、明日のフライトの予習・・・

だが既にそんな気は全く無かった。
それは、今回のアメリカへの旅で固く心に決めている、絶対経験してやるぞ! という目標が実は3つあるからだ。

もちろん自家用操縦士の免許取得が必須。

次に金髪の女の子を彼女にすること、

そしてもうひとつ
それは…. 続く